写真家・田中長徳氏の著作「ライカの謎 謎のライカ」に、散文詩「ライカ」という記述があります。
旅にでたくなる、写真を撮りたくなる、そんな名文です。

テーブル上でこっちを向いているライカ
古いライカを一台持って
世界の果てに独りで旅にで出る

「ライカの謎 謎のライカ」 田中長徳・著 アルファベータ

散文詩は、こうつづきます。

実行するにこしたことはないが、想像だってかまわない

世の中にこれほどすばらしいことがほかにあるだろうか

ライカ片手に旅に出る。
写真が趣味で、カメラが趣味の人にとっては憧れでしょう。
「独りで」というところもポイントですね。

ここで散文詩「ライカ」を少し改竄してみようと思います。

古いライカを一台持って
世界の果てに独りで旅にでる

「古いライカ」にこしたことはないが、スマートフォンだってかまわない
世の中にこれほどすばらしいことがほかにあるだろうか

スマホでは、少々無粋でしょうか。
それはともかく、「写真が趣味」というのは、わるくないですよ。
極めて敷居の低い趣味ですから。
特別高価なカメラは必要ありません。
あなたが気に入れば、それでいいのです。
デジタルですから、いくら撮っても、フィルム代も現像代もかかりません。
極めてローコストで、楽しめる趣味ですね。

ただし、「カメラが趣味」となると、ちょっと事情が違ってきます。
道楽というのは、お金がかかるものです。
もし、それが可能な環境にいるなら、それも、また良しです。

散文詩「ライカ」、さらに改竄。

古いデジカメを一つ持って
となりの街に独りで旅に出る

想像だってかまわないが、実行するにこしたことはない
世の中にこれほどすばらしいことがほかにあるだろうか

カメラと暮らし、カメラと旅する。
さて、何が発見できるでしょうか。